海苔のサイズって?「8切?」「全形?」・・・。なじみのない表記で戸惑ったことはありませんか?
海苔屋にとっては日常的に使っている言葉ですが一般的にはあまり理解されていないようです。
ここでは海苔のサイズやサイズによる使い道などについて簡単にご説明いたします。
最後まで読んでいただくと以下のことがおわかりいただけます。
- 市販されている海苔のサイズにはどんなサイズがあるのか?
- サイズごとにどのような用途があるのか?
- 表示を見れば1個の製品に大きな板海苔換算で何枚分入っているのか?
- スーパーで「1枚当たり○○円」の表示の間違いがわかるようになる。
それではご覧ください。
海苔のサイズ一覧 切り方による使い道や用途について
「全形(ぜんけい)」と読みます。約21cm×19cm。これが海苔を加工する前の基本サイズになります。巻き寿司に使うのはこのサイズです。すべての海苔のもとになるサイズです。節分の太巻きはこの全形で巻きます。(産地によってサイズの規格が多少異なることがあります。
全形を半分に切ったサイズです。手巻き寿司やコンビニのおにぎりなどはこのサイズです。
通常市販されているものは21㎝の長い方の辺を切るのが一般的です。
全形の3分の1のサイズ。
横長で幅も広いので大きなおむすびも巻けます。
両サイドからご飯が出ているタイプの三角おにぎりはこのサイズの海苔で巻いていることが多いです。
2切と同じく、通常市販されているものは21㎝の長い方の辺を切るのが一般的です。
全形の3分の1のサイズ。 横長の3切をカットした後の残りの「3分の2」を半分にカットした変形の3切タイプです。お子様やたくさんの種類の手巻き寿司を食べたい方のための「少し小さめの手巻き寿司用」として重宝します。他にも「三角おにぎり」にも使えます。
全形の4分の1のサイズ。 3切(横長)タイプと同じ用途に使われることが多いサイズです。ただし、幅が狭くなるので贅沢に海苔を使ったおにぎりの場合は「3切(横長)」を使います。
全形の4分の1のサイズ。ラーメンのトッピングに使用されるサイズです。他にも「3切(変形サイズ)」と同じように小さな手巻き寿司用として使用されることもあります。
手巻きごはんにもこのサイズが使いやすいです。
全形の5分の1のサイズ。「5切(横長)」は切り方としては存在していますがあまり需要のないサイズですので加工メーカー側から見た場合、特注サイズになることが多いです。
全形の6分の1のサイズ。ご飯のおかずとしての味付海苔のサイズ。あまり一般的ではないサイズですが、贅沢に海苔を巻きたい方に支持されています。
全形の6分の1のサイズ。 ほとんどの用途が「軍艦寿司用」として存在しています。
※軍艦寿司=シャリに海苔をグルッと巻いたものにネタを乗せた寿司。イクラ、ウニなど。
全形の8分の1のサイズ。家庭用の味付海苔としてポピュラーなサイズです。「大判」と呼ぶこともあります。
全形の10分の1のサイズ。最近では家庭用の加工のり(味付のり)として普及しているサイズです。
全形の12分の1のサイズ。フィルムに5枚ずつ個包装されたタイプの旅館の朝食に多く使われるサイズです。
全形の20分の1のサイズ。にぎり寿司の「帯」として使われるサイズです。「玉子バンド」「帯のり」などと呼ばれています。
ざるそばや丼物のトッピングなどに使われる「きざみのり」。市販でよく見る一般的なきざみのりは「2mm幅」の裁断機で刻まれますが、より細い「1mm幅」逆に太いカットの「3mm幅」などがあります。
海苔のサイズ4切?8切?いったい全形何枚分入ってるんだ?
一通り、サイズの説明をいたしましたが、海苔を買うとき「パッケージの大きさ」でついたくさん入っていると錯覚して買った経験はないでしょうか?
内容量の「4切」「8切」などと表示されていても、ピンとこない方が意外と多くいらっしゃるようです。
海苔のサイズの見方さえわかっていれば、袋の大きさなど外見に惑わされることなく上手に海苔を買うことができます。
ここではわかりやすいようにサイズ表示(内容量表示)について簡単にご説明させていただきます。
【例1】8切5枚×30束(全形18.75枚)とは?
「全形の8分の1のサイズの海苔が5枚づつフィルムに包まれているものが30束入っている。」と言う意味です。8切が「5枚×30束=150枚」、全形に換算すると18.75枚分入っています。
【例2】8切120枚とは?
「全形の8分の1のサイズの海苔が120枚」=「120(枚)÷8(切)=全形15枚分」入っていると言う事です。
【例3】8切120枚と10切140枚はどっちが多い?
一見「120枚」と「140枚」なので後者のほうが多く思います。しかし、【例2】の計算方法では「8切120枚=全形15枚分」「10切140枚=全形14枚分」なので全形換算で1枚の差があります。同じ海苔のグレード、同じ値段の場合は「8切120枚」の方が割安でお得です。
海苔のサイズで惑わされない!どっちがお得?
最近のスーパーでは「サイズの違う海苔の1枚単価」を表示しているところもあるので特にご注意ください。
以下の2種類の商品、同じグレードの海苔だとしたらどっちがお得かわかりますか?
- 商品A 8切120枚=500円(1枚当たり:4.16円)
- 商品B 10切120枚=500円(1枚当たり:4.16円)
1枚当たりの単価が「4.16円」と同じなので勘違いしがちですが、カット後のサイズの単価を比較しても意味がありません。
どちらがお得かといえば、答えは「商品A」の方がお得です!下記のように「全形1枚当たり」で計算すると一目瞭然です。
- 商品A 8切120枚(全形15枚分)=500円(全形1枚当たり:33.33円)
- 商品B 10切120枚(全形12枚分)=500円(全形1枚当たり:41.66円)
このようにどっちがお得が比較する場合は、大きさの単位をそろえてから比較してくださいね。
海苔のサイズについてまとめ
海苔のサイズはすべて「全形サイズ=約21㎝×19㎝」を基準に表現しています。
- 10切=全形サイズの10等分
- 8切=全形サイズの8等分
と、このような感じです。
極端な話、全形の海苔を50等分したら「50切」という表示になるはずですが、そこまで細かくカットしたらおそらくグラム表示になるでしょうね。
以上、海苔のサイズについてでした。
コメント
ふと疑問に思って調べここにたどり着いたのですが切り方の種類からそれぞれの用途、購入者目線でのお値段の比較までとてもわかりやすい解説で為になりました(^-^)